Double Five Imagination Award 2019 上半期Hiphop,R&Bランキング前編(10〜1位)

さて、後編です。10〜1まで。サラっといきやす!!
10、Swizz Beats/Poison
10曲というものすごく短い内容の中に激しい毒が10曲入ってます。まさに毒です。中毒性の激しいビートの中に10曲の中に選りすぐりのパフォーマンスを全員が放っています。アルバムのジャケット通りの作品でかなり危険な内容になっています。それはもう一曲目からLil Wayneが畳み掛けGiggsも続き、Kendrick Lamar、Jadakiss、Styles P(この3人すごい意外な組み合わせだよな)、Jim Jones、Nas、Pusha T、Young Thug、2 ChainzそしてFrench Montana。このアルバムのすごい意外だったのはRuff Rydersのメンバーが誰もいない事。今回のアルバムで0というのは初めてのような感じもする。もはや時代は終わったのか、ちなみにいうと奥さんも不参加です。まあ、アリシアは別なのかな?と。聞けば一気に最後まで畳み掛けるアルバム。潔い短さがこのアルバムの魅力といってもいいのかな、と思います。何より一気に聞けるし中毒性があまりにも高いです。やはりこの毒をもっと味わいたかった、というのが本音です。

9、Juice WRLD/Deathrace For Love
シカゴにはリリシストというMCばかりしかいないように感じるし何よりMCの質が高い。どんな場所よりも北のMCは強い、改めて感じたアルバム。そして何よりトラックの心地よさもさながら彼のフロウの乗せ方。今のトラップの蔓延したヒップホップ。確かに歌いながらフロウを乗せる。その売り方で売れたのは間違いなくポスト・マローンです。しかしこのアルバムを聞いた時、まったくもって進化しすぎだわ!という第1印象。Juice WRLDは聞かないと良さがわからない。単調に見えてもすごく一曲一曲の間の変化があっていきなり変わってくるフロウとかもそうなんだけど今までのヒップホップの表現の仕方の中でも異質なおかつ異端。それぞれの曲が爆弾みたいなものです。かと思えば先行のRobberyなんか単調に見えてもめっちゃかっこいい。Lucid Dreamsみたいに聴こえるけどそうでもないわけであって。この21曲のレースはそれぞれが繋がっているんだろうか?とおも思えます。このアルバムもそうですがBBMASでの新人賞も納得せざるを得ないでしょう。とにかくすごいMCです。

8、Black Eyed Peas/The Master Of The Suns Vol.1
先行どれも入れない、ファーギーいない、とんでもないアルバムというよりウィルが言っていた事が現実になったのかな?B.E.P.は原点に返っていく、そのまま3人でリリースされたアルバムなんですけどやはり聞いてみればB.E.P.なんですよね。確かにデビュー当時のサンプリングの強さはないんですがこのアルバムもやっぱりB.E.P.だと思えるマイクリレー、ライム、フロウだと素直に聞いて思えてしまいます。ゲストを要所要所にしっかり使っているところが何より昔を思い出します。しかし残念なのはやっぱりファーギーがいることに慣れてしまっている人間にとってはこのアルバムにファーギーがいないのは致命的なんだよな。脱退ではないらしいのでまだ在籍はしているのですが個人的にはそのあたりが残念に感じたアルバムにもなっています。しかし、ここまでバリエーションを変えたゲストも新鮮ではありますが個人的にはPVにファーギーがいないのはやっぱr寂しい感じもします。

7、Meek Mill/Championships
今までのアルバムの中でも力の入れ方がエグいと思います。それなりに完成度も高いものをもってくるだろうと思ってましたがやはりガッチガチなヒップホップアルバムでした。どっちかというとRick Rossがもうやる気がないのかMMG関連はもうミークだけになっている予感もあったんですが今回のアルバムもゲストで攻める姿勢とパンチの強いガッチガチなトラックで固める内容が多く攻撃的なアルバムになっています。ミークのUptown Vibesに至ってはもはやライミングで畳み掛ける(日本人ラッパーもここはいいところとしてこういうライミングはみんなやるよね?)。On Meもそう。後半はメロウなものも入ってますがバリエーションがとにかく豊富な一枚になっています。しかしミークまでもトラップにいくとは思わなかったんだよな。たしかに一音一音声が高いので刺さるんだけどやっぱライミングでのし上がったラッパーなのでそこは違うんじゃないかなって今でも思ってしまうかな。かっこいいことはかっこいいんですけどね。

6、Ice Bahn/Legacy
Beat奉行の完成形といってもいいのかな?元々MC3人のスキルはいうまでもない完璧な現場の叩き上げであっただけにこのアルバムも成熟してリリースされた感じが否めません。否、成熟しきっている中でさらに沸騰しているかのようなライミングなのかな。ライム至上主義、この言葉があまりにも当てはまるワードセンスです。そして何よりこの3人のマイクリレーがあまりにも違和感ないし心地いい。ちなみにクセがあるように聞こえる玉露、KIT、この二人がまったく違和感もないし何よりフックへの盛り上がりがどのトラックもしっかりしています。性はIce Bahn、名は◯◯、と長年のプライドがなければ吐けない自信と確信に満ちた内容になっています。Forkが出てきたからというわけでは終わらせる内容ではないしこの二人の異質なスキル(実際に聞いてみればわかるのですが玉露、KITのパンチラインはエグい)驚愕するかのような内容になっています。

5、Anderson Paak/Ventura
もう傑作かよ!?としか言えません。今回、アンダーソン・パークの勢いが凄まじすぎる。そして、R&Bが衰退した今の時代。様々なキラキラR&Bはなくなりました。当時のシンガーの大半も消えました。残ったのもNe-Yoくらいかもしれません。地道にやってるシンガーはあくまでもR&Bという原点をわかっているシンガーだけです。そんな中でアンダーソン・パークというシンガーは本当に原点に忠実です。何が原点かをわかっているし、売れる要素がないんです。でもこのアルバム、本当にかっこいいアルバム。言ってしまうとOxnardもそうなんだけど3部作の完結編として長く、まったり聞けるアルバムになっているし飽きもこない。オシャレにも聞こえるし何より懐かしいシンガーも参加しているし、何よりトラックめっちゃ綺麗だしなによりオシャレだしブルースっぽさもしっかり出てるしこのアルバムマジ最高かぃ!!って思えてしまいます。全部通して聞けます!!3部作の中でも全ての集大成!とでも言えるでしょう。傑作の1つです。80’s、90‘s、全てのリスナーに刺さる内容です。ちなみにアンダーソン・パーク二作連続ランクインです。これは確か、確かなんだけどThe Gameの時に一回やっています。二作連続ランクイン自体レア。さらに言えば4、5フィニッシュっていうのはあまりにも彼の勢いがすごい!!という事だと思います。もう時代はこの男にスイッチしつつあります!!だからこそ、今年のグラミー期待しています。アンダーソン・パークの何連覇かはわからないが…。

4、Kohh/Untitled
何気ない、だが儚い。届きそう、だけど届かない。深い、だが浅い。簡単、だが難しい。よくわからない、だがわかる。そんなアルバム。言ってる意味がわからない、だけどわかってもらえる。このアルバムは中途半端なわけでもない。しかし、完成されてるわけでもない。たった10曲しかない、だが10曲もあるのだ。どうかな?説明できないくらいのアルバムなんです。Kohhの一言一句のリリック、本当に世界に認められるラッパーになった。クラブのドサ回りをしなくても世界でもう認められた。Kohhの影響力を考えると今回のアルバムのクオリティは前作のDirtの世界観を砕いたかのようにも見える。しかし、1番の影響は言葉を探しながらレコーディングしてるようにも見えた作品です。リアルタイムで変わっていったかの様にアルバムが生きているかのよう。適当加減が限界までくると芸術として変わっていくのだろうか?というくらい。Takaのみというfeatに関してもかなり攻めてる。身内で固めなかったのもでかいかもしれないかな。DirtっぽさもありMonocrophoneっぽくもある。説明しにくいんですがそんな感じのアルバム。要するに説明できません、聞け!と。

3、Mariah Carey/Caution
原点とも言えない、新しいとも言えない、でも何か違う、でもマライアなんだよって思える作品なのかな?すごいのはマライアだ!って思わせてくれることなので自分にとってはなんでこのアルバムがこんなに今売れているプロデューサーを使ってもマライアになってしまうのか?というところなんですよね。すごい期待して聞いてみて最初???っていう違和感がありましたし今でも違和感あります。でもしっかり聞いてみればやっぱりマライアの魅力に溢れているアルバムなんですよね。その意味では常にリスナーに発見を与えてくれる唯一のシンガーがマライアなんだなって思います。日本のシンガーではまだそういったシンガーは俺の中では宇多田ヒカルくらいです。あとはマンネリ化しているようにも感じます。でもマライアのすごいのはジャンルを変えない。音も極力変えない、だからすごいんじゃないんですかね?そんなシンガーってまずいないと思っているし何よりA No Noとかはちょっと古臭いんだけどどっか新しいし、With Youはマライア得意のバラード、タイダラとのThe Distanceもそうなんだよなぁ。80‘sのマライアっぽいんだけど中身は新しい。そんな聞くのにまさにCaution=注意が必要なアルバムです。

2、Kohh/Untitled
何気ない、だが儚い。届きそう、だけど届かない。深い、だが浅い。簡単、だが難しい。よくわからない、だがわかる。そんなアルバム。言ってる意味がわからない、だけどわかってもらえる。このアルバムは中途半端なわけでもない。しかし、完成されてるわけでもない。たった10曲しかない、だが10曲もあるのだ。どうかな?説明できないくらいのアルバムなんです。Kohhの一言一句のリリック、本当に世界に認められるラッパーになった。クラブのドサ回りをしなくても世界でもう認められた。Kohhの影響力を考えると今回のアルバムのクオリティは前作のDirtの世界観を砕いたかのようにも見える。しかし、1番の影響は言葉を探しながらレコーディングしてるようにも見えた作品です。リアルタイムで変わっていったかの様にアルバムが生きているかのよう。適当加減が限界までくると芸術として変わっていくのだろうか?というくらい。Takaのみというfeatに関してもかなり攻めてる。身内で固めなかったのもでかいかもしれないかな。DirtっぽさもありMonocrophoneっぽくもある。説明しにくいんですがそんな感じのアルバム。要するに説明できません、聞け!と。

1、Papoose/Underrated
パプースというラッパーを必ずといっていいほど上位に食い込みます。何故か?自分でもわかりません。ですが、デビュー前のあまりにも長すぎた期間を知っているからか?はっきしいって彼は天才です。ラッパーとして天才と言われながらデビューをしませんでした。契約金、コネクション、さまざまな憶測が紛れていたのですが一番はこのスキルを売り出すことのできるレコード会社
なかったんじゃないかな?デフジャムは喉が手が出るほどこのスキルは欲しかったはずだが、パプースはそれをしなかった。長い期間を経てのデビューをしたパプースはその才能が世間が忘れきった時にデビューした。現に10年前と変わらない才能とスキルは今でも変わることがないしフロウの変化のさせ方、ビートアプローチ、今の若手よりもはるかにうまいスキルを誇っています。このアルバムを全て聞いてもやはり劣化していません。先行リリースされたShooterの破壊力もさながらなんだけどそれぞれのトラックがバリエーションに富んでいてもしっかりとしたパンチラインをそれぞれ残しています。しかし、いまだにTime Is On My Sideの元ネタが思い出せない…。奥さんRemy Ma、Angelica VillaとのGolden Childも良曲です。しかし、パプースの不思議なところはTerror Squadにいかなかったところも不思議だ。どこにも属さない、というのが彼のポリシーなのかしら。

以上、Double Five Imagination Award 上半期発表でした。2019総合ランキングは2019年12月15日に発表予定です。